マタニティトリートメントではお腹のトリートメントもおこないます。
セラピストが妊婦さんにお腹のトリートメントをすることで「こーんな素晴らしい効果があります!」と無責任に断言することは避けますが、セラピストではなく妊婦さん本人やパートナーがお腹をマッサージすることについては、
- リラクゼーション
- 張り/痛みを和らげる
- 睡眠の改善
- 血液循環の促進
- 赤ちゃんとの絆を深める
などが期待できると、Baby Center(周産期に特化したオンラインメディア)には書かれています。
※妊娠初期はつわりが悪化するかもしれないのでNGとありました
当スクールの腹部へのアプローチもまさに上記5つを「期待して」おこなっています。
実際、「1.リラクゼーション」「4.血液循環の促進」「5.赤ちゃんとの絆を深める」については、トリートメント後のフィードバックでよくいただきます。
また、お腹の施術中に赤ちゃんが動き回ることがよくあり、それを感じた妊婦さんが「赤ちゃんがよろこんでるー♡」とよろこんで、それを聞いたセラピストも「お客様がよろこんでるー♡」とよろこぶという、もうよろこびしかない温かで幸せな空間になります。
そして上記5つに加えて、
6. 腰背部の筋肉の緊張を和らげる
も目的としています。
妊娠中の姿勢の変化で、よく教科書には「骨盤前傾」「腰椎前弯」「胸椎後弯」という脊柱のカーブが大きくなる姿勢になりやすいと書かれていますが、実際は逆の姿勢になってしまう方も多々います。スウェイバックやフラットバックと呼ばれる姿勢です。
特にそのような姿勢の方に適したアプローチは背中側からだけでなく、腹部側からお腹への負担なくアプローチすることができます。
・・と、ここまでお腹のトリートメントへのよいことばかり書いてきましたが、大前提としてこれをやらないと「逆効果になっちゃうよ」が3つあります。
まずは長時間の仰臥位は下大静脈を圧迫してしまうことがあるので、手短におこなうこと。クッションなどを利用して荷重のベクトルを骨盤底筋に向けるようにします。
2つ目はそもそもお腹のトリートメントを希望しているか事前に確認すること。妊婦さんの中には他人(セラピスト)にお腹を触られることが怖いと感じる方もいます。ましてお目元を隠しているので余計敏感になります。事前にどのような施術をするのかご説明した上で、お腹に触れてもよいか確認をします。
そして3つ目はセラピストのタッチの仕方。温かい手でゆっくりと優しい圧であることはもちろんのこと、ファーストアプローチも工夫します。私はまずそっとお腹に手を添えて、心の中で「赤ちゃん、これからママのお腹をトリートメントしていい?」と問いかけて「うん、いいよっ」とお返事を聞きいてから(概念)オイル塗布をしています。
※切迫早産・流産、その他安静の指示が出ている方などはトリートメント自体を禁忌としています。禁忌については講座で詳細に学んでいきます
<参考資料>
babycentre コラム Is it safe to massage my bump? https://www.babycentre.co.uk/x1049488/is-it-safe-to-massage-my-bump